開発に向けて、いくつかの工房に相談したのですが、やはりトラブルの元になるのでハンドル単体の制作は難しいという意見が多く、やっとの思いでサンプルを作ってもらったのですが、ボタンタイプなので強度面がやはり心配。
また、補強のために入れている芯材が丸見えで高級感がなく、革のグレードも良くないのでさらなる改良が必要になりました。新たなサンプルは芯材が見えないよう革を2重にして、ネジで締められるような仕様に。
これが言葉ですと簡単に言えるのですが、とても考えられた構造なのです。
革を2枚合わせ、しかも革の端が見えないようにそれぞれ折り返して縫製するので、革4枚分を縫い込むことになります。また、革を薄く漉かないとハンドルが分厚くなって
しまうので、革の強度を保ちつつ、ハンドルとして成り立つ薄さにしないといけません。革漉きも、薄くするには熟練の職人さんの技術がないと革が破れてしまいます。